24.9㎡
2019年01月8日

私が北海道から関西へ転居した時の話ですが、面接時に不動産屋に寄って条件を伝えて探すの
をお願いし、内定後に実際に物件を見に行って決めたんですね。
北海道では学生時代からずっと同じ八畳二間の家に暮らしてたんですが、関西ではそうはいき
ません。
部屋の広さや築年数等あれこれ条件を聞かれ、希望条件を「Gがでない家」「ダイニング
テーブルが入る広さ」の二つに絞り、「Gは最近の家はそんなに出ないですよ~。大丈夫で
す。」と言われ安心したんですが、問題はダイニングテーブルです。
大人4人が食事ができる大きさがある、お気に入りのテーブルなんですが、八畳一間の家賃しか
出せない私が持っていては、「部屋が見つからないだけです」としつこく説明され、ダイニン
グテーブルは捨てるように言われました。
それは無理ですとお断りし、何個か物件を見せてもらったんですが、バストイレが一緒だった
り、キッチンがびっくりするくらい狭かったりして選べず(北海道では二口ガスコンロを使っ
てました)、不動産屋のお兄さんが最終的には若干キレ気味に、「荷物の量を考えると25㎡
は必要だと思ってそれ以上の物件で探してました。でも、紹介したもので気に入るのがないな
ら、この中から選んでください。ないですよ!」と、間取り図がいっぱい入った冊子を投げて
きたんですね。
相手を怒らせるのは気分が良いものではないですが、そこは20代の勢いだったのか、しれっ
と冊子を見ると、『これは良いな』と思う物件がありました。
その部屋の広さが、24.9㎡です。
梅田から電車で20分以内、築2年目、7階、駅から徒歩5分、バストイレ別で洗面台もあり。
すぐに見に行って、その日のうちに契約しました。
北海道と関西で郵便のやり取りをしたので、入金締切日に入金先が記入された書類が届いたり、
冷や汗をかくことはありましたがその家には8年ほど住みました。Gも一回だけ長時間ドアを
開けた時に迷い込みましたが、眼鏡をかけていなかったので茶色っぽい虫としか分からず、
『あれはクワガタ』と私の中ではなっています。なんだか長い触角があったような気がします
が、気のせいだと思います。なので、実質ゼロです。
たった、0.1㎡ですよ。
その差で、不動産屋のお兄さんは物件を除外してしまったんです。
それが悪いと責めたいのでは勿論なくて、自分の希望する条件だけを見るのも大切だけど、
もう少しだけ条件を広げることも大切なのではと思うんです。
就職・転職活動が思ったより長引いている方、例えば給与に拘っているのかもしれませんが、
月収は程々でも賞与が高い会社もあります。逆に月収は高いけれど、基本給が安いので賞与は
びっくりするくらい低い会社もあります。年収で見てみてはどうでしょうか。
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ても電話したら面接してくれた話も聞きますし、面接でやりたいことを伝えたうえで入社
して、最初は違う業務だったけど入社後数年で希望業務ができるようになったという話も
あります。その会社の社風を考えてみてはどうでしょうか。
大切なのは何かに拘りすぎて、『これしかない!』と思ってしまうことのように感じます。
いつでもバランス良くはできませんが、困った時ほど全体を広い視野で俯瞰して取り組みたい
と思ったので書いてみました。