障害者雇用思いつくままに8
2019年03月28日

4月から人事異動で障がい者雇用の担当になる方もいると思うので、研修の際にお伝えしている
ことをひとつ書きたいと思います。
障がいに対して配慮はするけれど、特別視しすぎない
「統合失調症の○○さん」「発達障害の△△さん」「障害者手帳を持ってる□□さん」みたい
に、障がい名と名前をセットにする方がいらっしゃるんですが、こう覚えてしまうと、「○○
さんの仕事が進んでないのは、体調が悪いからだな」とか、「スケジュール管理が苦手なの
は、△△さんが発達障害だからだ」など、トラブルがあった時に安易に「障がい」ということ
に原因を求めてしまうし、○○さん、△△さんはどれだけ努力しても「障がいのある人」と
見られることになります。
でも実際は、「上司が気まぐれでスケジュール変更が多く、△△さんだけでなく部署全体が
困っている」などもありますよね?
そういった別の可能性を排除して、「障がいなのだから変えられない。改善できない」と扱わ
れるのがとても怖いなと私は思います。
なので、研修の時は「みんなさんと同じように、家族がいて、友人がいて、趣味があって、職
場以外にも所属してる組織があって…。“統合失調症”とか“発達障害”、“障害者手帳を持って
る”という部分だけがご本人じゃないですよ。それはあくまでもその人の一部ですよ」とお伝え
するようにしています。
もちろん、人によっては配慮希望があると思いますし、そこはしっかり対応して欲しいのです
が、その人全部を「障がい」の視点から見ないで欲しいと思っています。
きっと聞き慣れない名前の施設とやり取りしたい、障がい程度が思った以上に様々だったりで
困ることもあると思いますが、採用されて働く以上は「社員」です。一緒に働く仲間として
受け入れ、誰にとっても働きやすい職場環境を作っていくことができれば、それはとても素晴
らしいことだと思いませんか。